47歳・会社員エンジニアの現実目線でフル分解。
甘い誘い文句に惹かれた経験があるからこそ、仕組みを細部まで確認したいと思いました。
日々システムを扱う立場として、曖昧なままでは済ませられないという視点で整理しています。
気軽に遊べるサービスほど、仕組みを見てから
仕事の合間はYouTubeやスマホゲームで頭をリセット
——そんな私にとって「遊ぶだけで仮想通貨が貯まる」は甘いワードです。
でも、エンジニアとしてはまず構造を分解してから判断したい。
AUBEクエスト(ATEM)について、公開情報を読み込み
技術・運用・法務の“勘所”で整理しました。
先に結論

AUBEクエストは“学びながら稼げる”と打ち出すPlay to Earn系ですが
運営の過去案件に残る疑義、交換・紹介の導線、ネットワーク型の報酬設計など
本格課金・投資対象としては注意すべき点が多いと判断します。
関わるにしても“ゲームとして軽く触る”にとどめるのが無難です。
仕組み
ゲーム内でパズルや脳トレを遊ぶと「ジェム」が貯まり、
それをATEMという仮想通貨へ交換、さらにAUBEトークンへスワップできる
——というのが表の流れ。
交換先は海外取引所MetaX PROで、100 ATEM=1 AUBEのレートを2025年12月21日まで受け付けると案内されています。
表面は分かりやすいのですが
スワップの裏で誰がどのリスクを負うかは明確に語られていません。
“過去トークン”との接続が示すリスク
運営の株式会社イーラーニング研究所は
過去に仮想通貨HECでマルチ疑惑を持たれた経緯が取り沙汰されています。
さらに、長期間更新の止まっていた
外部サイトがAUBEトークンとHECの交換に言及して突如再起動
——という不自然な動きも指摘されています。
古い“いわく付き”トークンが新トークンに接続される構図は、リスクの“巻き直し”を想起させます。
ATEM/MetaX PROの紹介プログラム:設計は“ネットワーク報酬”寄り
MetaX側の資料では、紹介コード経由の新規アカウントの取引手数料から
最大20%の報酬が発生する仕組みが案内されています。
これ自体はアフィリエイト的ですが、下流の取引活動が上流の恒常的報酬になる設計は、
マルチ報酬に近いインセンティブ構造です。
収益の源泉が“実需の運用益”ではなく“ネットワーク拡大”に寄るほど
持続性の検証が難しくなる点は押さえておきたいところ。
「コネクタープラン」の画面設計:用語とUIが示すネットワーク性

AUBEクエスト側のコネクタープランには、アプリのメニューに
「組織管理」「コネクター登録・ポジション管理」などの項目が見られ
“3ポジション購入”を解説するドキュメントも確認できます。
左右系列やポジションといったバイナリー型ネットワークの典型用語・UIが出てくる時点で、紹介・配列・上限設計を伴うネットワーク報酬の存在が強く示唆されます。
ゲームの外縁に人集めの収益装置がぶら下がるイメージです。
公式が謳う“安全?”より、チェックすべき4点
調査記事では、AUBEクエストの安全性について運営企業の過去の疑義
上場取引所や関連企業の信頼性、必要性の分からない“ファンクラブ”導線
そしてAUBEトークン価値の不確実性が挙がっています。
プロジェクトの魅力(“遊んで貯まる”)とスキームの不確実性を分けて考えるのが重要です。
どう関わるか
- 無課金または極小額から開始(スキンインザゲームを最小化)
- 入出金の往復テストを先に実施(入金→スワップ→引き出しまで一巡)
- オンチェーン裏取り(交換先トークンやアドレスの実在・残高推移をブロックエクスプローラで確認)
- 紹介・ポジション購入はスルー(ネットワーク報酬は“収益の源泉”がズレやすい)
- キャンペーンは“もらって離脱”の短期運用に限定(恒常利回りと混同しない)
“遊ぶだけ”の軽い関わり方を守れば、ダメージは抑えられます。
“ゲームとして遊ぶ”が唯一の正解かもしれない

調査記事でも、マルチ勧誘に乗らない/あくまでゲームとして遊ぶ
という距離感が推奨されています。
私も同意見です。
本格的な資産形成の主戦場に置かない
——これがAUBEクエストとの適切な距離だと感じます。
息抜きはOK、本格投資はNG寄り
- P2Eの表層(ジェム→ATEM→AUBE)は分かりやすいが、裏のリスク配分が曖昧
- 過去トークン接続/紹介20%/バイナリーUIなど、ネットワーク収益へ寄る設計が濃い
- 使うなら“ゲームとして軽く”、課金・投資・紹介は最小化。オンチェーン検証と出金テストを優先
スマホゲームみたいに“気軽に触る”のはアリ。
でも、生活を賭ける場所には向きません。
まずは自分の生活防衛を最優先に、小さく始めて、すぐ確かめる。
それが、厳しい職場環境でも日々を守るための、現実的な動き方だと思います。

