
🧩 はじめに
最近、SNSやYouTubeの広告でよく見かけるようになった「3問副業」──。
「3つの質問に答えるだけで収入が得られる」
「初心者でもスマホだけで月5万円!」
そんなフレーズを見たことがある人も多いと思います。
私も最初にこの広告を目にしたとき、「AIの仕組みを使った何か新しいシステムかな?」と
一瞬だけ興味を持ちました。
ですが、調べれば調べるほどその正体は単なるアンケート風の勧誘型ビジネス。
技術的な裏付けも、ビジネスとしての再現性もありません。
この記事では、理屈と仕組みを理解することが得意なエンジニアの視点から
この“3問副業”の裏に潜むロジックと心理トリックを解き明かしていきます。
🧠「3問副業」の構造を分解してみる
🧩 ステップ1:3問で“関心層”をスクリーニング
最初に出てくる質問は、たいていこの3つです。
- 性別・年齢
- スマホを持っているか
- 副業に興味があるか
この質問に深い意味はありません。
しかし、これによって「副業に興味を持つ人」を効率的に抽出するフィルターとして機能しています。
つまり、これは“アンケート”ではなくマーケティング用のデータ収集工程なのです。
📩 ステップ2:診断結果を装ってLINE登録を促す
3問に答えた後、すぐにこんなメッセージが表示されます。
「あなたにぴったりの副業が見つかりました!」
「限定案内をLINEでお届けします」
ここで求められるのがLINEの登録。
この時点でユーザーの個人情報(年齢・性別・興味関心)が紐づけられ
“営業リスト”として使えるデータになります。
エンジニア的に見れば、これはファネル(集客導線)の入口部分にすぎません。
彼らの目的は、「副業案内」ではなくLINE登録による顧客データの取得なのです。
💰 ステップ3:「無料→有料」への切り替え
登録後のLINEメッセージでは、次のような案内が届きます。
- 「無料講座の案内」
- 「限定キャンペーン中」
- 「あなたのアカウントに報酬が発生しました」
そして最終的には、“手数料”や“サポート費用”の名目で課金が発生します。
「無料で始められる」という前提が崩れる瞬間です。
⚠️「3問」なのに、なぜ人は信じてしまうのか?

💬 ① “簡単そう”という錯覚
3問という少なさは、「難しくなさそう」「短時間で終わる」という心理を誘発します。
人間は“労力が小さい行動”にはすぐ反応する。
これは行動心理学でいう即時反応バイアスの典型です。
🧠 ② “自分専用”という錯覚
「あなたにぴったり」「あなたの診断結果」
この言葉によって、ユーザーは「自分だけに提案されている」と錯覚します。
実際にはAIでも分析でもなく、全員に同じメッセージを送っているだけ。
これは機械的なテンプレート返信です。
⏰ ③ “限定・残り◯名”の焦らせ戦略
「残り◯名」「今日だけ特典」
これらの表現は、希少性の原理を利用した典型的なセールステクニック。
冷静に考えれば、誰でも登録できる副業に“人数制限”なんてあるはずがありません。
でも、人は焦ると理性が飛びます。
🧩 技術者から見た「システム上の不自然さ」
エンジニアとしてページ構造を観察すると
“3問副業”のサイトにはいくつか共通した不自然な点があります。
🧱 1. 遷移先URLがランダム生成
アクセスのたびにURLが変わる仕組みを採用しており
特定のURLをブックマークできないようになっています。
→ 拡散対策というより、追跡回避目的。
📂 2. 運営会社の記載がない
特商法に基づく表記が存在しない、または画像形式で隠されているケースも多い。
→ 法的責任を回避する意図が見えます。
🧩 3. 登録フォームが外部ドメイン
LINE登録や問い合わせが、別ドメインに飛ぶ構造。
→ データ収集と広告配信を別のサーバーで運用している可能性があります。
これは、スパム対策を装ったリスト収集システムによく見られる構成です。
📊「本物のアンケートモニター」との違い
| 比較項目 | 正規のアンケートモニター | “3問副業”詐欺型 |
|---|---|---|
| 登録費用 | 無料 | 手数料や登録料を請求 |
| 運営会社 | 上場・調査大手(例:マクロミル) | 運営者情報が不明確 |
| 案件内容 | 商品・意識調査など企業案件 | 投資・副業・商材購入誘導 |
| 報酬額 | 数円~数百円 | 数万円など非現実的数値 |
| 連絡手段 | メール中心 | LINEで自動勧誘メッセージ |
“3問副業”の本質は、モニター調査の信頼を借りた集客型ビジネスです。
アンケートという名のもとに、“副業初心者”を次の高額案件へと導く。
💬 実際に試してみた体験談
エンジニアの習性として、“疑うより試す”タイプの私は
ある「3問副業」のLINEにあえて登録してみました。
すると、登録直後から1日に5通以上のメッセージ。
「本日限定で3万円の報酬!」
「初心者でも即金!」
内容はすべてテンプレート。
返信しても人間ではなく自動応答AI。
そして3日後には、「認証料3,980円で報酬を受け取れます」という案内。
支払えば報酬が出る──そんな話が本当にあるなら
世界中がそれで生活しているはずです。
🧭 “騙されないため”の3つの視点
① 「お金の流れ」を確認する
誰が利益を得て、どこからお金が生まれているのか。
ビジネスの基本は“お金の発生源を理解すること”です。
ここを説明できない案件は、ほぼアウト。
② 「特商法」「会社情報」をチェック
運営情報が画像形式・リンク非公開・文字化けしているものは要注意。
透明性がない企業に信頼はありません。
③ 「報酬」「限定」「今だけ」に反応しない
副業は“継続”でしか結果は出ません。
「3問で収入」より、「3ヶ月で1万円」を目指すほうが現実的です。
🌈 終わりに──“3問の幻想”に惑わされないために

私たちは、時間にも心にも余裕がないときほど
「簡単」「即金」「限定」といった言葉に反応してしまいます。
でも、本当に信じるべきは「自分の努力で作る仕組み」なんですよね。
私はエンジニアとして、日々バグを修正しながら仕事をしています。
コードの世界でも同じで、エラーの根本を理解しないと再発する。
詐欺も一緒です。構造を理解すれば、二度と引っかかりません。
だからもし、あなたが今「3問で稼げる」と誘われたら
どうか一度、冷静に考えてみてください。
「3問で稼げる社会を、本当にAIが作ってくれるのか?」
その答えは、もう出ているはずです。
執筆:コウジ
「楽より、理解を。簡単さより、継続を。」
